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オシロスコープは、電圧の時間変化を波形として表示できる測定器です。
通常のオシロスコープ画面では、横軸が時間、縦軸が電圧になっており、信号が時間とともにどのように変化しているかを確認できます。
しかし、電子回路の測定では、
「この信号にはどんな周波数成分が含まれているのか」
「ノイズはどの周波数に出ているのか」
「方形波にはなぜ高い周波数成分が含まれるのか」
「発振回路の周波数が正しく出ているか」
を確認したい場面があります。
このようなときに使えるのが、オシロスコープのFFT機能です。
FFT機能を使うと、時間波形を周波数成分として見ることができます。
この記事では、オシロスコープのFFT機能とは何か、時間波形と周波数スペクトルの違い、FFTで何がわかるのか、使い方や注意点を初心者向けにわかりやすく解説します。
FFT機能とは
FFT機能とは、オシロスコープで観察している時間波形を、周波数成分に分けて表示する機能です。
FFTは、Fast Fourier Transformの略で、日本語では高速フーリエ変換と呼ばれます。
難しく聞こえますが、初心者向けに簡単に言うと、FFTは波形の中にどの周波数がどれくらい含まれているかを調べる方法です。
通常表示とFFT表示の違い

通常のオシロスコープ表示では、横軸は時間です。
そのため、信号が時間とともにどのように変化しているかがわかります。
一方、FFT表示では、横軸が周波数になります。
そのため、信号に含まれる周波数成分を確認できます。
簡単にまとめると、次のようになります。
| 表示方法 | 横軸 | 縦軸 | わかること |
|---|---|---|---|
| 通常表示 | 時間 | 電圧 | 波形の時間変化 |
| FFT表示 | 周波数 | 大きさ | 含まれる周波数成分 |
通常表示では「波形の形」を見ます。
FFT表示では「どの周波数が強いか」を見ます。
なぜFFT機能を使うのか
FFT機能を使う理由は、時間波形だけではわかりにくい情報を確認できるからです。
ノイズの周波数がわかる
回路の出力波形にノイズが乗っている場合、通常の時間波形だけを見ると、ノイズがどこから来ているのか判断しにくいことがあります。
FFTを使うと、特定の周波数にピークが出る場合があります。
そのピークを見ることで、ノイズがどの周波数成分として現れているのかを確認できます。
たとえば、電源由来のノイズやスイッチング電源の影響などは、特定の周波数付近に現れることがあります。
高調波を確認できる
方形波やパルス波には、基本周波数だけでなく、その整数倍の周波数成分が含まれています。
このような成分を高調波といいます。
FFT機能を使うと、基本周波数だけでなく、2倍、3倍、5倍といった高調波成分を確認できます。
方形波が正弦波よりも角ばって見えるのは、高い周波数成分を多く含んでいるためです。
発振回路の周波数を確認できる
発振回路やクロック信号を測定するとき、FFTを使うと、どの周波数に強い成分があるかを確認できます。
通常の時間波形から周期を読んで周波数を求めることもできますが、FFTでは周波数成分として直接確認できるため、発振周波数の確認に役立ちます。
周波数の測定方法については、別記事「オシロスコープで周波数を測定する方法|周期から計算する手順を解説」でも詳しく解説しています。
時間領域と周波数領域の違い
FFTを理解するには、時間領域と周波数領域の違いを押さえるとわかりやすいです。
時間領域とは
時間領域とは、信号を時間の変化として見る方法です。
通常のオシロスコープ表示が時間領域です。
横軸が時間で、縦軸が電圧になります。
たとえば、正弦波であれば、時間とともに電圧がなめらかに上下している様子が表示されます。
方形波であれば、電圧がHighとLowを繰り返している様子が表示されます。
周波数領域とは
周波数領域とは、信号を周波数成分として見る方法です。
FFT表示では、横軸が周波数になります。
たとえば、1kHzの正弦波をFFTで見ると、1kHz付近に大きなピークが表示されます。
これは、その信号に1kHzの成分が強く含まれていることを意味します。
見方のイメージ
同じ信号でも、時間領域と周波数領域では見え方が変わります。
時間領域:波形が時間とともにどう変化するかを見る
周波数領域:どの周波数成分が含まれているかを見る
オシロスコープのFFT機能は、時間領域の波形を周波数領域に変換して見るための機能です。
FFTで何がわかるのか
FFT機能を使うと、主に次のようなことがわかります。
基本周波数
基本周波数とは、信号の中で最も基本となる繰り返し周波数です。
たとえば、1kHzの正弦波であれば、基本周波数は1kHzです。
FFT表示では、1kHz付近に大きなピークが出ます。
このピークを見ることで、信号の主な周波数を確認できます。
高調波
高調波とは、基本周波数の整数倍の周波数成分です。
たとえば、基本周波数が1kHzの場合、
- 2kHz
- 3kHz
- 4kHz
- 5kHz
などが高調波です。
方形波やパルス波では、高調波成分が多く含まれます。
そのため、FFT表示では基本周波数だけでなく、複数のピークが現れることがあります。
ノイズ成分
FFTを使うと、ノイズがどの周波数帯に含まれているかを確認できます。
時間波形ではランダムに見えるノイズでも、FFT表示では特定の周波数にピークが出る場合があります。
これにより、ノイズの原因を考える手がかりになります。
信号の歪み
理想的な正弦波であれば、FFT表示では基本周波数に大きなピークが出るだけです。
しかし、波形が歪んでいる場合は、高調波成分が現れます。
つまり、FFTを使うことで、波形の歪みを周波数成分として確認できます。
正弦波をFFTするとどう見える?
まず、最も基本的な正弦波を考えます。
1kHzの正弦波の場合

1kHzの正弦波をオシロスコープで観察すると、時間領域ではなめらかな波形として表示されます。
この信号をFFT表示にすると、1kHz付近に大きなピークが表示されます。
理想的な正弦波であれば、主な成分は1kHzだけです。
そのため、FFT表示では1本の大きなピークが目立ちます。
正弦波にノイズが乗っている場合
正弦波にノイズが乗っている場合、FFT表示では1kHzのピーク以外にも、別の周波数成分が見えることがあります。
たとえば、高周波ノイズが乗っている場合、高い周波数側に小さなピークや広がりが見えることがあります。
このように、FFTを使うと、時間波形だけではわかりにくいノイズの周波数成分を確認できます。
方形波をFFTするとどう見える?
方形波をFFTすると、正弦波とは違った見え方になります。
方形波には高調波が含まれる
方形波は、HighとLowが急に切り替わる波形です。
この急な変化を表すためには、高い周波数成分が必要になります。
そのため、方形波には基本周波数だけでなく、多くの高調波が含まれます。
FFT表示では、基本周波数だけでなく、その整数倍の周波数にもピークが現れます。
方形波の角と高周波成分

方形波の角が鋭いほど、高い周波数成分が多く含まれます。
逆に、方形波の角が丸くなると、高い周波数成分が弱くなります。
プローブ補正が合っていないと、方形波の角が丸く見えることがあります。
その場合、FFT表示でも高周波成分の見え方に影響することがあります。
プローブ補正については、別記事「オシロスコープのプローブ補正とは?なぜ方形波で調整するのか」でも詳しく解説しています。
FFT機能の使い方

ここでは、一般的なデジタルオシロスコープでFFT機能を使う流れを紹介します。
機種によってメニュー名は異なりますが、基本的な考え方は同じです。
手順1:通常の波形を安定して表示する
まずは、通常の時間波形を安定して表示します。
FFT表示を使う前に、元の波形が正しく測定できていることを確認しましょう。
トリガを設定する
波形が横に流れている場合は、トリガ設定を確認します。
トリガソース、トリガレベル、スロープを調整して、波形が安定するようにします。
波形が安定していないと、FFT表示も見づらくなります。
トリガについては、別記事「オシロスコープのトリガとは?波形が流れる原因と対処法」でも詳しく解説しています。
VOLTS/DIVを調整する
入力波形が小さすぎると、ノイズの影響を受けやすくなります。
逆に大きすぎると、波形が画面からはみ出してしまいます。
FFTを使う前に、波形全体が画面内に収まるようにVOLTS/DIVを調整しましょう。
TIME/DIVを調整する
FFT表示では、時間軸の設定も重要です。
TIME/DIVを変えると、FFTで見える周波数範囲や分解能に影響します。
低い周波数を詳しく見たい場合は、長めの時間を記録する必要があります。
高い周波数まで見たい場合は、サンプリング条件も重要になります。
手順2:FFT機能をオンにする
波形が安定したら、オシロスコープのメニューからFFT機能をオンにします。
多くのデジタルオシロスコープでは、Math、解析、Analyze、FFTなどのメニュー内にあります。
FFTの対象チャンネルを選ぶ
FFTを行う対象のチャンネルを選びます。
CH1の波形をFFTしたい場合は、FFT SourceをCH1に設定します。
CH2の波形を解析したい場合は、CH2を選びます。
表示形式を確認する
FFT表示では、縦軸がdB表示になることがあります。
dB表示では、信号の大きさを対数的に表します。
初心者には少し見慣れない表示ですが、ピークの位置を見るだけでも周波数成分の確認には役立ちます。
手順3:周波数軸を調整する
FFT表示では、横軸が周波数になります。
見たい周波数範囲に合わせて、周波数軸を調整します。
低周波を見たい場合
低い周波数成分を詳しく見たい場合は、時間波形を長く取り込む必要があります。
画面に表示する時間範囲を広げることで、低周波側を見やすくできる場合があります。
高周波を見たい場合
高い周波数成分を見たい場合は、十分なサンプリングレートが必要です。
オシロスコープの性能や設定によっては、高周波成分が正しく表示されないことがあります。
高周波成分を測定するときは、オシロスコープの帯域幅やサンプリングレートにも注意しましょう。
手順4:ピークの周波数を読む
FFT表示で最も重要なのは、ピークの位置です。
ピークがある周波数は、その信号に強く含まれている周波数成分を表します。
基本周波数のピークを見る
たとえば、1kHzの信号をFFTすると、1kHz付近にピークが出ます。
このピークが基本周波数です。
高調波のピークを見る
方形波や歪んだ信号では、基本周波数の整数倍の位置にもピークが出ることがあります。
たとえば、基本周波数が1kHzなら、3kHz、5kHzなどにピークが出ることがあります。
これらは高調波成分です。
FFT表示でよく使う設定
FFT機能には、いくつか重要な設定があります。
初心者がまず知っておきたいのは、次の項目です。
窓関数とは
FFTでは、取り込んだ波形の一部分を切り出して周波数解析します。
このとき、切り出し方によってスペクトルの見え方が変わることがあります。
そこで使われるのが窓関数です。
窓関数を使う理由
FFTでは、波形の切り出し部分が不自然だと、実際にはない周波数成分が広がって見えることがあります。
これを抑えるために窓関数を使います。
代表的な窓関数
オシロスコープによっては、次のような窓関数を選べることがあります。
- Rectangular
- Hanning
- Hamming
- Blackman
初心者の場合、まずは初期設定のままで問題ないことが多いです。
ただし、ピークが広がって見える場合や、周波数成分を詳しく見たい場合は、窓関数の設定を変えることがあります。
周波数分解能とは
周波数分解能とは、FFT表示で周波数をどれくらい細かく分けて見られるかを表すものです。
分解能が高いほど、近い周波数成分を区別しやすくなります。
周波数分解能が低い場合
周波数分解能が低いと、近い周波数のピークが重なって見えることがあります。
たとえば、1kHzと1.1kHzの成分を分けて見たい場合、分解能が不足していると1つの広いピークのように見えることがあります。
周波数分解能を上げるには
一般的に、長い時間の波形を取り込むほど、低い周波数や細かい周波数差を見やすくなります。
そのため、低周波を詳しく見たい場合は、時間軸の設定を調整して、より長い波形を取り込むことが重要になります。
サンプリングレートとは
サンプリングレートとは、オシロスコープが1秒間に何回データを取得するかを表す値です。
サンプリングレートが高いほど、高速に変化する信号を細かく記録できます。
高周波を見るにはサンプリングレートが重要
FFTで高い周波数成分を確認したい場合、十分なサンプリングレートが必要です。
サンプリングレートが不足していると、高周波成分が正しく表示されないことがあります。
エイリアシングに注意する

サンプリングレートが不足すると、実際とは違う低い周波数として表示されることがあります。
これをエイリアシングといいます。
FFT表示で不自然なピークが見える場合、測定している信号だけでなく、サンプリング条件も確認する必要があります。
オシロスコープのFFTでできること
オシロスコープのFFT機能を使うと、さまざまな確認ができます。
発振周波数の確認
発振回路の出力をFFT表示すると、発振周波数にピークが現れます。
時間波形から周期を読んで計算する方法と合わせて確認すると、より理解しやすくなります。
ノイズの周波数確認
回路にノイズが乗っている場合、FFT表示でノイズの周波数成分を確認できます。
特定の周波数に大きなピークが出る場合、その周波数のノイズ源がある可能性があります。
高調波の確認
方形波や歪んだ正弦波では、高調波成分が現れます。
FFTを使うことで、どの高調波がどれくらい含まれているかを確認できます。
フィルタの効果確認
ローパスフィルタやハイパスフィルタの前後でFFTを比較すると、どの周波数成分が減衰しているかを確認できます。
たとえば、ローパスフィルタでは高周波成分が減少します。
ハイパスフィルタでは低周波成分が減少します。
オシロスコープのFFTとスペクトラムアナライザの違い
周波数成分を見る測定器として、スペクトラムアナライザがあります。
オシロスコープのFFT機能とスペクトラムアナライザは似ていますが、目的や性能が異なります。
オシロスコープのFFT
オシロスコープのFFTは、時間波形を観察しながら、簡易的に周波数成分を確認できる機能です。
電子工作や大学実験では、信号の周波数成分をざっくり確認する用途に便利です。
スペクトラムアナライザ
スペクトラムアナライザは、周波数成分の測定に特化した測定器です。
高周波信号や無線信号の解析では、スペクトラムアナライザの方が適している場合があります。
初心者はFFT機能からで十分
大学実験や電子工作の範囲では、まずオシロスコープのFFT機能で十分なことが多いです。
時間波形と周波数成分を同じ測定器で確認できるため、信号の理解に役立ちます。
FFT機能を使うときの注意点
FFT機能は便利ですが、使い方を間違えると誤解につながることがあります。
波形が安定していないと見づらい
元の時間波形が不安定だと、FFT表示も安定しません。
まずはトリガを調整し、時間波形を安定させてからFFTを使いましょう。
入力信号が小さすぎるとノイズに埋もれる
入力信号が小さすぎると、FFT表示でノイズ成分が目立ちやすくなります。
信号が小さい場合は、VOLTS/DIVを調整し、適切な大きさで測定しましょう。
TIME/DIVの設定で見え方が変わる
FFT表示は、時間軸の設定によって見え方が変わります。
TIME/DIVを変えると、周波数範囲や分解能が変化する場合があります。
「ピークが見えない」「周波数が読み取りにくい」と感じる場合は、時間軸の設定を見直しましょう。
オシロスコープの帯域幅に注意する
オシロスコープには測定できる周波数範囲があります。
帯域幅を超える高周波成分は、正しく測定できないことがあります。
FFTで高周波成分を確認したい場合は、オシロスコープ本体やプローブの帯域幅も確認しましょう。
プローブの影響に注意する
高い周波数成分を測定するときは、プローブの影響も大きくなります。
プローブ補正が合っていなかったり、GNDリードが長すぎたりすると、波形やFFT表示に影響することがあります。
方形波や高速信号を測定する場合は、プローブ補正と接続方法を確認しましょう。
大学実験でのFFT機能の使い方例
大学実験では、FFT機能を使って信号の周波数成分を確認する場面があります。
例1:正弦波の周波数確認
信号発生器から1kHzの正弦波を出力し、オシロスコープで観察します。
通常表示では、正弦波の時間変化が見えます。
FFT表示に切り替えると、1kHz付近に大きなピークが現れます。
このピークを確認することで、信号に1kHz成分が含まれていることがわかります。
例2:方形波の高調波確認
信号発生器から1kHzの方形波を出力し、FFT表示に切り替えます。
すると、1kHzの基本周波数に加えて、3kHz、5kHzなどの高調波成分が見えることがあります。
この結果から、方形波には高い周波数成分が含まれていることを確認できます。
例3:フィルタ前後の比較
ローパスフィルタに信号を入力し、フィルタ前後の波形を比較します。
FFT表示を使うと、高周波成分がフィルタ後に小さくなっていることを確認できます。
このように、FFT機能はフィルタの効果を視覚的に確認するのにも役立ちます。
大学実験レポートでの書き方例
FFT機能を使った場合、レポートでは「どの周波数にピークが見られたか」「そのピークが何を意味するか」を書くとわかりやすくなります。
正弦波を測定した場合
信号発生器から1kHzの正弦波を入力し、オシロスコープでFFT表示を行った。
その結果、1kHz付近に大きなピークが確認できた。
これは、入力信号の基本周波数成分が1kHzであることを示している。
方形波を測定した場合
1kHzの方形波をFFT表示で確認したところ、1kHzの基本周波数に加えて、3kHz、5kHz付近にもピークが確認できた。
このことから、方形波には基本周波数だけでなく、高調波成分が含まれていることがわかる。
フィルタ回路を測定した場合
ローパスフィルタの入力側と出力側でFFT表示を比較した。
入力側では高周波成分が確認できたが、出力側では高周波成分が小さくなっていた。
このことから、ローパスフィルタによって高周波成分が減衰したと考えられる。
FFT機能でよくあるミス
オシロスコープのFFT機能を使うときに、初心者がやりがちなミスをまとめます。
時間波形を確認せずにFFTだけを見る
FFT表示だけを見ても、元の波形が正しく測定できているかはわかりません。
まず通常表示で波形を確認してから、FFT表示に切り替えましょう。
ピークの高さだけで判断する
FFT表示では、ピークの高さだけでなく、ピークの位置が重要です。
ピークがどの周波数に出ているかを確認しましょう。
サンプリング条件を確認していない
サンプリングレートが不足していると、FFT表示が正しくならないことがあります。
高周波成分を見たい場合は、オシロスコープの性能や設定も確認しましょう。
ノイズをすべて回路の問題だと考えてしまう
FFT表示にノイズ成分が見えたとしても、それが必ず回路由来とは限りません。
プローブの接続、GNDの取り方、周囲のノイズ、測定器の設定なども影響します。
測定結果を見るときは、回路だけでなく測定環境も確認することが大切です。
FFT機能の理解に必要な関連知識
FFT機能をより理解するには、オシロスコープの基本操作も押さえておくとよいです。
トリガ設定
波形を安定させるには、トリガ設定が重要です。
FFTを使う前にも、通常波形が流れていないか確認しましょう。
プローブ補正
方形波や高周波成分を測定する場合、プローブ補正が重要です。
補正が合っていないと、波形の形やFFT表示に影響することがあります。
AC結合とDC結合
直流成分を含む信号を見る場合は、AC結合とDC結合の違いも重要です。
FFTで交流成分だけを見たい場合でも、まず通常表示でDC成分を確認しておくと安心です。
周波数測定
FFT表示では周波数成分を直接確認できますが、通常表示から周期を読んで周波数を求める方法も重要です。
時間波形とFFT表示の両方を理解すると、信号の見方がかなり広がります。
初心者におすすめのオシロスコープ関連アイテム
FFT機能を使って学習する場合、信号発生器や2chオシロスコープがあると便利です。
電子工作や大学実験の復習では、以下のようなアイテムがあると学習しやすくなります。
- FFT機能付きデジタルオシロスコープ
- 10:1オシロスコーププローブ
- 信号発生器
- BNCケーブル
- ブレッドボード
- 抵抗・コンデンサ
- ジャンパ線
FFT機能を使いたい場合は、購入前にオシロスコープにFFT機能が搭載されているか確認しましょう。
また、見たい周波数に対して十分な帯域幅やサンプリングレートがあるかも重要です。
安全上の注意

オシロスコープを使うときは、安全にも注意が必要です。
特に、家庭用コンセントのAC100Vや商用電源を一般的なオシロスコープで直接測定するのは危険です。
接続方法を間違えると、ショート、感電、測定器の故障につながるおそれがあります。
大学実験や電子工作では、まず低電圧の回路から測定しましょう。
商用電源や高電圧回路を測定する場合は、必ず指導者の指示に従い、必要に応じて差動プローブや絶縁された測定環境を使用してください。
まとめ
オシロスコープのFFT機能とは、時間波形を周波数成分として表示する機能です。
通常のオシロスコープ表示では、横軸が時間、縦軸が電圧です。
一方、FFT表示では、横軸が周波数になり、信号に含まれる周波数成分を確認できます。
FFT機能を使うと、次のようなことがわかります。
- 基本周波数
- 高調波
- ノイズ成分
- 信号の歪み
- フィルタの効果
正弦波をFFTすると、基本周波数に大きなピークが出ます。
方形波をFFTすると、基本周波数に加えて高調波成分が現れます。
FFT機能は便利ですが、元の時間波形が安定していないと正しく見えないことがあります。
そのため、FFTを使う前に、
波形を安定させる
VOLTS/DIVを調整する
TIME/DIVを調整する
プローブ補正を確認する
サンプリング条件を確認する
といった基本設定を確認することが大切です。
大学実験や電子工作で、波形の周波数成分やノイズの原因を調べたいときは、オシロスコープのFFT機能を活用してみましょう。

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